AGA治療薬は効果がある？実際の効果や服用する注意点を解説

「AGA治療薬は本当に効果があるの？」

「AGA治療薬を使用する際の注意点は？」

など、AGA治療薬に関する疑問を持っている方も多いと思います。

AGA治療薬は科学的根拠に基づいて開発された医薬品で、フィナステリドでは90％以上、ミノキシジルでは51％の男性に改善効果が認められています。

治療薬には、抜け毛を防ぐフィナステリドやデュタステリド、発毛を促進するミノキシジルがあり、それぞれ異なる作用メカニズムを持ちます。

今回は、「AGA治療薬の効果」や「費用相場と注意点」などについて詳しく解説していきます。

薄毛治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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AGA治療薬とは

AGA治療薬とは、男性型脱毛症（AGA）の治療に用いられる医薬品です。

AGAは男性ホルモンのテストステロンがDHT（ジヒドロテストステロン）に変化することで、毛髪の成長が阻害されて起こります。

AGA治療薬は、このDHTの生成を抑制したり、毛母細胞の活動を促進することで、抜け毛を防ぎ、発毛を促進します。

AGA治療薬は科学的根拠に基づいて開発された医薬品であり、適切な医師の診断のもとで使用することで、薄毛の改善が期待できます。

AGA治療薬の種類

AGA治療薬には、大きく分けて「抜け毛を防ぐ薬」と「発毛を促進する薬」の2種類があります。

薬の種類	代表的な薬剤	主な効果	服用方法
抜け毛防止薬	フィナステリド（プロペシア）	5αリダクターゼII型を抑制	内服薬
抜け毛防止薬	デュタステリド（ザガーロ）	5αリダクターゼI型・II型を抑制	内服薬
発毛促進薬	ミノキシジル	毛母細胞を活性化・血流促進	内服薬・外用薬

内服薬と外用薬に分類され、医師の診断のもとで処方される医療用医薬品です。

具体的には、フィナステリドは月3,000〜7,000円程度で処方され、1日1回の服用で脱毛の進行を遅らせる効果があります。

一方、デュタステリドはより強力にDHTを抑制しますが、副作用のリスクがやや高くなります。

AGA治療薬は効果がある？

AGA治療薬は科学的に効果が実証されており、適切な医師の指導のもとで使用すれば薄毛改善が期待できます。

AGA治療薬の効果については、日本皮膚科学会や厚生労働省から公式にデータが発表されています。

フィナステリドは日本人男性を対象とした5年間の調査で、1日1㎎を服用した男性のうち90％以上に薄毛の改善が認められました。

また、ミノキシジル5％製剤では、48週間の使用で51％の男性に「髪が増えた」という結果が確認されています。

ただし、効果を実感するためには最低でも3ヶ月以上の継続が必要です。

参考：日本皮膚科学会：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン

AGA治療薬の効果

AGA治療薬にはどのような効果が期待できるのでしょうか。

３つのAGA治療薬の効果について紹介していきます。

フィナステリド

フィナステリドは、AGA（男性型脱毛症）の進行を抑制する効果が期待できる治療薬です。

フィナステリドは、AGAの原因となるジヒドロテストステロン（DHT）の生成を抑制することで、薄毛の進行を防ぐ働きがあります。

具体的には、Ⅱ型5α-還元酵素を阻害し、血中DHT濃度を70%減少させることが確認されています。

効果	詳細
薄毛の進行を防ぐ	ジヒドロテストステロン（DHT）を作りだす5α-リダクターゼを抑制
DHT生成抑制	Ⅱ型5α-還元酵素を阻害し、DHT濃度を70%減少
ヘアサイクルの正常化	毛乳頭細胞のアポトーシスを抑制し、ヘアサイクルを正常化
前頭部・頭頂部の脱毛抑制	前頭部・頭頂部のAGA進行を抑制
効果発現期間	3～6ヶ月で効果を実感（個人差あり）

フィナステリドは医師の処方が必要な医薬品であり、女性や未成年者は服用できません。

特に妊娠中の女性は、男性胎児の生殖器に異常を起こすおそれがあるため、触れることも避ける必要があります。

デュタステリド

デュタステリドは、AGA治療において高い効果が期待できる医薬品です。フィナステリドよりも強力な作用を持ち、薄毛の進行を抑制し発毛を促進します。

デュタステリドは、AGAの原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）を約90%抑制する強力な作用があります。

フィナステリドが約70%の抑制率であるのに対し、より高い効果を発揮します。これは、5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方を阻害するためです。

項目	詳細
DHT抑制率	約90%（フィナステリドは約70%）
効果発現時期	6か月（24週間）で発毛効果確認
長期効果	5年後でも9割以上が効果維持
毛髪数増加	24週後：約10%、2年後：最大25%
対象部位	頭頂部・生え際両方に効果

具体的には、日本人200例を含む917例の大規模臨床試験で、頭頂部の毛髪数で有意な効果が実証されています。

また、3～6か月で髪質の変化、6か月～1年で毛髪の太さや本数の変化を実感する方が多いとされています。

したがって、デュタステリドはAGA治療において、従来の治療薬より強力で持続的な効果が期待できる選択肢といえます。

ミノキシジル

ミノキシジルは、AGA治療において発毛効果が期待できる医薬品成分です。

血管を拡張して頭皮の血流を改善し、毛母細胞を活性化することで髪の成長を促進します。

効果	作用メカニズム	期待される結果
発毛促進	毛包の活性化	新しい髪の生成
育毛効果	血流改善による栄養供給	髪の太さ・強さの向上
脱毛抑制	ヘアサイクルの正常化	抜け毛の減少

臨床試験では、治療開始から4ヶ月から1年で効果を実感する患者が多いと報告されています。

ただし、使用開始後2～8週間程度に初期脱毛が見られることがありますが、これは薬が効いている証拠です。

外用薬は厚生労働省に承認されており市販でも購入できますが、内服薬は日本では承認されていません。

内服薬は心臓への負担や肝機能障害のリスクがあるため、必ず医師の診察・処方を受けて使用してください。

AGA治療薬の費用

AGA治療薬の費用は、月額3,000円から15,000円程度が相場となっており、薬の種類や先発薬・ジェネリック薬の選択によって大きく変わります。

AGA治療が保険適用外の自由診療であるため、クリニックが独自に料金を設定できることと、使用する薬剤の種類や製薬会社によって価格が異なるためです。

薬剤名	先発薬	ジェネリック薬
フィナステリド	8,000円前後	4,000円前後
デュタステリド	10,000円前後	7,000円前後
ミノキシジル内服薬	8,000円前後	–
ミノキシジル外用薬	5,000円前後	–

たとえば、予防目的でフィナステリドのジェネリック薬を選択すれば月額4,000円程度で治療を始められますが、発毛効果を期待してフィナステリドとミノキシジルを併用する場合は月額12,000円程度かかります。

AGA治療薬を使用する際の注意点

AGA治療薬を使用する際の注意点は、以下の通りです。

• 医師の指導のもとで正しく服用する
• 女性・未成年・妊娠中の方は使用禁止
• 個人輸入での購入は避ける
• 副作用が現れたらすぐに医師に相談する

以下では、それぞれの注意点について詳しく解説します。

医師の指導のもとで正しく服用する

AGA治療薬は、医師の指導のもとで正しく服用するようにしてください。

自己判断での使用は重篤な副作用を引き起こす危険性があるためです。

医師の指導が必要な理由は、AGA治療薬には副作用のリスクがあり、個人の体質や持病に応じた適切な処方が必要だからです。

フィナステリドやデュタステリドなどの治療薬は、決められた用法・用量を守って服用する必要があり、自己判断で増量したり服用回数を変えたりしてはいけません。

女性・未成年・妊娠中の方は使用禁止

AGA治療薬は、女性・未成年・妊娠中の方は絶対に使用してはいけません。

特に妊娠中の女性がフィナステリドやデュタステリドを服用すると、男子胎児の生殖器の正常な発育に悪影響を与える可能性があります。

また、ミノキシジルについても、妊娠中や授乳中の安全性が不明であり、母乳中に成分が移行することが知られています。

未成年者については、安全性について信頼できる研究がなされていないため、使用が禁止されています。

個人輸入での購入は避ける

AGA治療薬の個人輸入は絶対に避けるべきです。

個人輸入には深刻なリスクが潜んでいるからです。

まず、薬機法違反となる可能性があり、他人の分をまとめて購入したり、輸入したものを売ったり譲ったりすると懲役もしくは罰金、またはその両方が科せられることになります。

また、個人輸入される外国製品には品質、有効性及び安全性の保証がありません。

このように個人輸入には法的リスクと健康被害のリスクが伴うため、AGA治療薬は必ず医療機関で医師の診察を受けた上で処方してもらいましょう。

副作用が現れたらすぐに医師に相談する

AGA治療薬を使用している際に副作用の症状を感じたら、自己判断せずに必ず医師に相談しましょう。

副作用の発生率は低いものの、適切な対応をしないと症状が悪化する危険があります。

治療薬	主な副作用
プロペシア（フィナステリド）	性欲減退、勃起不全、肝機能障害、抑うつ症状、初期脱毛
ザガーロ（デュタステリド）	勃起不全、性欲減退、精液量減少、射精障害、女性化乳房、肝機能障害
ミノキシジル外用薬	頭皮のかゆみ、発赤、湿疹、じんましん、かぶれ
ミノキシジル内服薬	動悸、息切れ、めまい、むくみ、多毛症、初期脱毛

医師に相談することで、薬の減量や中断、別の薬への変更、薬以外の治療法の提案など、適切な対応策を講じてもらえます。

「症状が軽いから大丈夫」と自己判断で放置すると、副作用の症状がひどくなったり、取り返しのつかない状態になる可能性があります。

AGA治療の効果に関するよくある質問

AGA治療の効果に関するよくある質問をまとめました。

AGA治療を検討している方は、ぜひこちらの内容も参考にしてください。

AGA治療は永久に続けなければならないのですか？

AGA治療は永久に続ける必要はありませんが、効果を維持するためには長期的な継続が必要です。

AGAは進行性の脱毛症であり、治療をやめると男性ホルモンの影響で再び薄毛が進行してしまいます。

フィナステリドやミノキシジルなどの治療薬は、服用や使用を中止すると薬効成分が体内から失われ、抑えられていたDHTの生成が再開するためです。

ただし、「永久に同じ治療を続ける」という意味ではありません。

年齢や症状の進行具合に応じて治療内容を調整することが可能で、若い時期は内服薬中心の治療を行い、年齢を重ねて髪を気にしなくなったら外用薬中心のケアに切り替えることもできます。

AGA治療は何ヶ月で効果が現れますか？

AGA治療の効果は、一般的に3～6ヶ月で現れ始めます。

この期間が必要な理由は、髪の毛が生え変わるヘアサイクルが関係しているからです。

AGAを発症すると、髪の毛が成長してから抜け落ちるまでにおよそ半年から1年かかります。

そのため、治療の効果を実感できるのは、髪のサイクルがリセットされるタイミングです。

効果が現れ始めるまでには、通常3〜6ヶ月ほど必要となります。

AGA治療で効果が出ない人の特徴は何ですか？

AGA治療で効果が出ない人の特徴は、以下の通りです。

特徴	詳細	対策
治療期間が短い	3ヶ月未満で中断してしまう	最低6ヶ月～1年は継続する
薬の使用方法が不適切	用法・用量を守らない、飲み忘れが多い	医師の指示通りに正確に服用する
症状に合わない薬を使用	進行度に適さない治療薬を選択	医師と相談して薬を見直す
AGAの進行が重度	毛包が消失している状態	早期治療開始が重要
AGA以外の脱毛症	円形脱毛症など他の原因	正確な診断を受ける
生活習慣の問題	不規則な生活、栄養不足	生活習慣を改善する

AGA治療の効果が現れるまでには、個人差がありますが一般的に3ヶ月以上の継続が必要です。効果を実感できるまでには半年から1年程度かかることも珍しくありません。

治療開始後すぐに効果が出ないからといって諦めずに、医師と相談しながら適切な治療を継続することが大切です。

また、薬の正しい使用方法を守り、生活習慣の改善も並行して行うことで、より良い結果が期待できるでしょう。

まとめ

今回紹介した情報を参考に、信頼できる医療機関で専門医の診察を受け、自分に最適な治療法について相談することから始めてください。

個人輸入は避け、必ず医師の指導のもとで安全に治療を進めることが重要です。

AGA治療は効果が現れるまでに3～6ヶ月かかりますが、適切な治療を継続することで90％以上の方に改善効果が認められています。

焦らずに長期的な視点で治療に取り組むようにしましょう。