フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルは併用できる？効果や副作用の違いについて解説

「フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの効果や副作用とは？」

「フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの違いや飲み合わせを知りたい。」

など、フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルに関する疑問を持っている方も多いのではないでしょうか？

フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの効果や副作用の違いは以下のとおりです。

項目	フィナステリド	ミノキシジル
効果	脱毛の進行を阻止	ヘアサイクルを整える
副作用	性欲減退 勃起障害 射精障害 抑うつ症状 肝機能異常	内服薬 動悸 めまい 頭痛 浮腫 外用薬 かゆみ 接触性皮膚炎 乾燥 フケの増加

フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルは、併用可能であり、2つを服用することにより効果的な治療を行うことが可能です。

本記事では、フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの効果や副作用、フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの違いや飲み合わせについて解説しますので、最後までぜひお読みください。

フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの併用は可能

フィナステリドとミノキシジルの併用は、医学的に推奨される治療法の一つです。

併用するメリット	併用する デメリット
相乗効果が得られる	両方の副作用のリスク

フィナステリドがDHTの生成を抑制して抜け毛を防ぐ「予防効果」を発揮する一方、ミノキシジルは血管拡張作用で発毛を促進する「攻撃的効果」を持つため、相乗効果が期待できます。

しかし、併用時の注意点として、副作用のリスク管理が重要です。

フィナステリドの性機能障害（性欲減退・勃起不全）とミノキシジルの血圧変動（動悸・めまい）が同時に発生する可能性があるため、治療開始前の健康状態チェックが不可欠です。

特に心臓疾患や低血圧の既往歴がある場合は、必ず医師に相談してください。

フィナステリドとミノキシジルの併用がおすすめの理由

フィナステリドとミノキシジルを同時に使うことで、発毛を促しながら抜け毛を予防が可能です。

ミノキシジルは頭皮の血流をよくし、毛根を刺激して発毛をサポートします。

一方、フィナステリドは髪の成長を妨げるホルモン（DHT）が増えるのを防ぎ、抜け毛が進むのを抑えます。

つまり、ミノキシジルが「新しく生やす」、フィナステリドが「今ある髪を守る」という役割を担っているのです

作用	ミノキシジル	フィナステリド	併用した場合
目的	あたらしい髪の毛を育てる	抜け毛の原因（DHT）をおさえる	発毛＋抜け毛予防の両面で対策できる
期待できる変化	髪が太くなりやすく、ハリ・コシが出てくる	抜け毛の進行がゆっくりになる	効果を実感しやすい ヘアサイクルが整う

フィナステリドとミノキシジルは、それぞれ働き方が違うため、組み合わせることで髪の悩みを多方面からケアしやすくなります。

治療を始める時は必ず医師と相談し、副作用や用法を守ることが重要です。

フィナステリド（プロペシア）は脱毛の進行を阻止する

フィナステリドは、5αリダクターゼII型と呼ばれる酵素の働きを阻害し、男性ホルモン（テストステロン）がジヒドロテストステロン（DHT）に変換されるのを防ぎます。

項目	内容
作用機序	5αリダクターゼII型の働きを阻害
服用方法	1日1回1mgを内服する
効果発現期間	通常約3～6ヶ月程度
有効部位	前頭部や頭頂部のAGAに有効
効果持続性	服用を中止すると効果が持続しない

DHTは毛乳頭細胞のアンドロゲン受容体と結合することでヘアサイクルを乱し、毛髪を細く弱らせる原因物質です。

この薬は1日1回1mgを内服することを基本とし、通常3～6ヶ月程度で脱毛量の減少が確認されます。

また、フィナステリド（プロペシア）の効果がある範囲としては、前頭部や頭頂部のAGAに有効です。

ただし、効果には個人差があり、服用を中止すると効果が持続しない点に注意が必要です。

以下では、フィナステリドの効果や副作用について説明いたします。

フィナステリドの効果

フィナステリドは、男性ホルモンの影響で生まれるジヒドロテストステロン（DHT）の生成をブロックします。

DHTが毛根に悪影響を与えて髪の成長が弱くなってしまいます。薬を続けると、ヘアサイクルがゆっくり正常に戻りやすくなります。

フィナステリドの効果

効果	詳細
脱毛進行の抑制	AGAによる抜け毛が進むのを防ぐ
ヘアサイクルの正常化	生え変わりの周期が乱れるのを整えやすくなる
DHT生成の抑制	抜け毛の原因となるホルモン(DHT)の発生を抑える

日本人を対象とした研究で、1年間飲み続けたとき98%に効果、5年では99.4%が進行抑制または維持・改善とされています。

このように、フィナステリドは、脱毛進行をしっかり抑え、抜け毛の減少や髪が太く強くなるなどの効果が期待できます。

フィナステリドの主な副作用は性機能関連

3%とされていますが、特に注意が必要なのは性機能関連の症状です。

副作用の種類	症状の特徴・注意点
性欲減退	性欲低下が主症状 服用開始後数週間～数ヶ月で現れる
勃起障害	勃起不全・硬度低下 DHT減少による血流や神経伝達への影響
射精障害	射精量減少・遅延射精 多くの場合、継続使用で改善する
持続性性機能障害	服用中止後も症状が持続（PFS） 発生機序は未解明だが稀なケース
抑うつ症状	気分の落ち込み・意欲低下 精神状態の変化に注意
肝機能異常	AST・ALT値上昇 定期的な血液検査が推奨される
妊婦への影響	粉砕錠剤の接触回避 胎児の外性器異常リスクがある

臨床試験では、性欲減退、勃起障害、射精障害などの報告があります。

上記の症状は通常、服用開始後数週間～数ヶ月で現れ、大半は継続使用で改善しますが、約1%の患者に持続性性機能障害（PFS）が生じる可能性があります。

その他には、抑うつ症状、肝機能異常などの報告もあるため、副作用リスクを軽減するには、定期的な血液検査と医師の経過観察が不可欠です。

また、妊婦が粉砕した錠剤に触れると胎児に影響を及ぼす可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。

フィナステリドを服用する際の注意点

フィナステリド服用時の主な注意点は、以下です。

注意点	内容
医師の診察と 処方を受ける	自己判断での購入や服用はNG 必ずクリニックで診察を受けて、処方してもらう
男女・年齢制限	女性・未成年の服用はできません
定められた量と タイミングで服用	1日1回、毎日同じ時間に服用 飲み忘れや過剰摂取に注意
定期的な健康チェック	肝機能や気になる体調変化があればすぐ医師に相談

ネット購入や個人輸入品は成分不明・偽物のリスクが高く、医師の診断なしでは副作用の対応や適正な治療ができません。

妊娠中の女性が触れると胎児に影響が出るおそれもあります。

肝機能や精神症状などの副作用が現れた場合も、変化を感じたらただちにクリニックに相談することが大切です。

ミノキシジルは血流を改善させてヘアサイクルを整える

ミノキシジルは、血管拡張作用により頭皮の血流量を増加させ、毛根に十分な栄養を届けることで発毛を促進します。

項目	内容
作用機序	毛根に十分な栄養を届ける
服用方法	外用は1日1回の塗布 内服薬は1日1回の服用
効果発現期間	約3～6ヶ月程度
有効部位	後頭部や側頭部の脱毛に効果的
効果持続性	服用を中止すると効果が持続しない

現在では、外用液（5%濃度が一般的）と内服薬（2.5mg/5mg）の2形態があり、外用は1日2回の塗布、内服は1日1回の服用が基本です。

ミノキシジルは、毛周期の休止期を短縮し成長期を延長する作用があり、特に後頭部や側頭部の脱毛に効果的とされています。

ただし、効果発現まで3～6ヶ月かかるため、継続的な使用が重要です。

以下では、ミノキシジルの効果や副作用を説明いたします。

ミノキシジルの効果

ミノキシジルは、発毛や育毛をサポートし、薄毛の進行を抑える効果がある成分です。

頭皮の血管を広げて血流を改善し、髪に必要な栄養素を毛根へしっかり届ける働きがあります。

ミノキシジルの効果

効果	詳細
発毛・育毛の促進	毛母細胞分裂を活発にし、休止期毛包を成長期へ移行させることで新しい髪の成長を促す
血流改善	頭皮の血管を広げ、毛乳頭細胞に酸素や栄養を届けやすくすることで髪が生えやすい環境をつくる
ヘアサイクル正常化	髪の成長と抜け落ちの周期を整えるため、長く太い髪が維持されやすくなる
薄毛進行の抑制	生え際や頭頂部の薄毛進行を遅らせる効果が確認されている

例えば、AGAに悩む男性やFAGAに苦しむ女性が外用薬を使うことで、抜け毛の進行が遅くなり、新しい髪が頭皮の一部に生えてきたというケースがあります。

すぐに変化を感じるわけではありませんが、6ヵ月ほど続けることで髪の太さや密度もアップしたという報告もあります。

ミノキシジルの副作用

ミノキシジルの副作用は、内服薬と外用薬で異なります。

ミノキシジル内服薬の主な副作用は、動悸やめまいといった循環器系の影響によるものです。

また、ミノキシジル外用薬の主な副作用は、かゆみや接触性皮膚炎などの局所的な皮膚のトラブルです。

下記では、ミノキシジル内服薬と外用薬の副作用について詳しくご説明いたします。

ミノキシジル内服薬の主な副作用は循環器系への影響

内服薬の場合、血管拡張作用に伴う全身性の副作用が懸念されます。

カテゴリ	詳細情報
主な副作用	動悸 めまい 頭痛 浮腫肝機能障害 アレルギー性皮疹
高リスク群	心疾患・高血圧歴のある患者 ※不整脈や低血圧誘発リスク増加
多毛症	顔面・体毛が中心 ※女性患者で特に問題化しやすい
管理推奨事項	定期血液検査 血圧モニタリング
用量調整による対策	低用量から開始し漸増

主な症状として、動悸、めまい、頭痛、浮腫などが挙げられます。

特に、心疾患や高血圧の既往歴がある患者では、不整脈や低血圧を誘発するリスクがあるため注意が必要です。

また、多毛症（特に顔面や体毛）の患者にみられ、女性患者ではこの副作用が特に問題となるケースがあります。

さらに、肝機能障害やアレルギー性皮疹などの報告もあり、定期的な血液検査と血圧モニタリングが推奨されます。

ミノキシジル外用薬の主な副作用は局所的な皮膚トラブル

外用液の副作用は、主に塗布部位に限定された症状が特徴です。

カテゴリ	詳細情報
主な局所症状	かゆみ 接触性皮膚炎 乾燥 フケ増加
刺激要因	アルコールベース溶媒による刺激 ※敏感肌ではヒリヒリ感が生じる場合あり
軽減対策	低濃度（2%）製剤の使用 1日1回塗布への頻度調整
全身性副作用	頭痛・動悸（外用液の過剰吸収が疑われる） ※使用量の見直しが必要
併用時の注意	染毛剤・整髪料との併用で刺激増強の可能性 ※使用間隔を空けることが推奨

ミノキシジルの副作用としては、かゆみ、接触性皮膚炎、乾燥、フケの増加などが典型的な症状です。

アルコールベースの溶媒による刺激が原因となる場合が多く、敏感肌の方ではヒリヒリ感を覚えることもあります。

上記の症状を軽減するため、低濃度製剤の使用や、1日1回塗布への頻度調整が有効です。

まれに全身性副作用（頭痛、動悸）が現れる場合は、外用液の過剰吸収が疑われるため、使用量の見直しが必要です。

ミノキシジルを服用する際の注意点

ミノキシジルは医師の指導のもと正しく服用し、自己判断での利用や用量超過を避けることが重要です。

注意点	詳細
医師の診断・処方が必須	自己判断で個人輸入や市販品を使うと、偽造品や副作用管理ができないリスクが高まります。必ずクリニックで診察を受けましょう。
用法・用量を守る	服用量を間違えると副作用（動悸・むくみ・低血圧等）が強く出るので、医師の指示どおり飲み続けましょう。
特定の人は服用NG	未成年・高齢者・妊娠中や授乳中の女性、心臓・腎臓・肝臓疾患のある方は重い副作用リスクがあります。
併用できない薬に注意	高血圧の薬等と併用すると血圧低下が強くなります。必ず医師・薬剤師に確認しましょう。
定期的な健康チェック	心臓や血圧、肝機能などの異常は早期発見が重要です。体調変化を感じたら早めに相談しましょう。
アルコール摂取を控える	服用前の飲酒は血圧低下やむくみなど副作用リスクが高まります。なるべく避けてください。

たとえば、血圧や心臓に不安がある人や妊婦などが、安易に個人輸入薬を使うと健康を損なう可能性が高いです。

したがって、必ずクリニックで診察・処方を受け、定期的に健康状態を確認しながらミノキシジルを使うようにしてください。

フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの違い

フィナステリドが「脱毛の原因を抑制する予防的アプローチ」であるのに対し、ミノキシジルは「新しい毛髪を育てる積極的アプローチ」です。

比較項目	フィナステリド	ミノキシジル
作用機序	DHT生成の抑制	発毛促進
主な効果	抜け毛予防	新たな発毛促進
剤形	内服薬	外用薬・内服薬
効果発現期間	3～6ヶ月	2～4ヶ月
持続性	継続使用が必要	中止で効果消失

フィナステリドはDHTの産生を阻害することで毛髪のミニチュア化を防ぎ、ミノキシジルは血管拡張作用で毛乳頭細胞を活性化します。

また、効果発現期間はフィナステリドが3～6ヶ月、ミノキシジルは4～8ヶ月とやや長めです。

さらに、フィナステリドが男性専用であるのに対し、ミノキシジルは女性でも使用可能（濃度調整が必要）という違いもあります。

「本当に効果があるのだろうか？」「どの薬を飲めば良いの？」「副作用が怖い…」という方もおられると思います。
スマイルAGAクリニックでは、患者様にあった薬をご提案し、副作用についてもフォローを行っており、実際にAGA内服薬の服用で薄毛を改善した患者さんがおられます。

フィナステリドとミノキシジルを併用するメリット

フィナステリドとミノキシジルを併用するメリットは、以下の通りです。

フィナステリドとミノキシジルはそれぞれ異なる作用メカニズムを持つため、単剤使用よりも併用した方が相乗効果を期待できます。

具体的には、薄毛予防と発毛促進を同時に得ることができ、効果を実感するまでのスピードが早まります。

以下では、併用するメリットについて具体的に紹介いたします。

薄毛予防と発毛促進を同時に得られる

フィナステリドとミノキシジルを併用することで、薄毛予防と発毛促進の両方を一度に期待できます。

具体的には、フィナステリドが男性ホルモンによる脱毛を防止し、ミノキシジルが毛髪成長に必要な血流をサポートします。

２つの薬を併用することで、抜け毛の進行を抑えつつ新しい髪の成長を同時に後押しできる点が大きなメリットです。

つまり「守り」と「攻め」を両立させることで、単剤では得られにくい総合的な改善効果につながります。

ただし、副作用のリスクが重なる場合があり、治療前に健康状態チェックや医師への相談が不可欠です。

効果を実感するまでのスピードが早まる

フィナステリドとミノキシジルを併用することで、効果を実感できるまでのスピードが早まる可能性があります。

項目	ミノキシジルのみ（目安）	フィナステリドのみ（目安）	両者併用（目安）
効果実感まで	4〜8か月	3〜6か月	3〜6か月頃から変化を感じやすい

フィナステリドとミノキシジル両方を使うことで、多くの場合3〜6か月ごろから発毛やぬけ毛の減少といった変化を感じやすくなると言われています。

フィナステリド単体では効果の発現に時間がかかりがちですが、ミノキシジルを併用することで比較的早い段階で効果を実感しやすくなります。

特に進行が気になる方にとっては、モチベーションの維持にもつながりやすい組み合わせといえます。

フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルでの治療はスマイルAGAクリニック

スマイルAGAクリニックでは、フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルでの治療が可能です。

スマイルAGAクリニックでは、医師による診断と指導のもと、効果的なAGA治療を提供しています。

また、オーダーメイド処方により、患者の症状や体質に合わせた治療薬を選び、副作用リスクを抑えながら治療を進めているのです。

さらに、クリニックでは今まで治療を行ってきた患者様の知識を活用し、患者のニーズに応じたカスタマイズされた治療プランを提供します。

上記により、患者の満足度を高めつつ、より効果的な治療を実現しています。

まとめ

今回は、フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルを知りたい方に、「フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの効果や副作用」と「フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルの違いや飲み合わせ」について詳しくご紹介いたしました。

フィナステリド（プロペシア）やミノキシジルの効果や違い、副作用を把握しておくことで、薄毛治療の際に役立てることができるでしょう。

例えば、いずれかの治療薬を服用する際に、初期脱毛が発生しても、焦らずに治療を続けられる可能性があります。

また、フィナステリド（プロペシア）とミノキシジルを併用することで、脱毛の抑制と発毛の効果で薄毛を改善できます。

しかし、自己判断で治療を進めることは難しいため、医師に相談しながら治療をしていきましょう。