ミノキシジルの副作用とは？使用する前に知っておくべき注意点について解説

「ミノキシジルの副作用とは？」

「ミノキシジルを使用する前に知っておくべき注意点について知りたい。」

など、ミノキシジルに関する疑問を持っている方も多いのではないでしょうか？

ミノキシジルの副作用は、以下のとおりです。

共通の副作用
初期脱毛	治療開始後2〜8週間程度に見られる 薬が効いている証拠
体毛の増加	多毛の症状は薬が効いている証 あまり気になる場合は医師に相談
立ちくらみやめまい	降圧作用が強く出た場合に見られる 症状が出た場合医師に報告
動悸や息切れ	降圧作用によってもたらされる 症状が出た場合は医師に報告
手足顔のむくみ	末梢血管を拡張させるため起きる 一過性であることがほとんど

外用薬の副作用
湿疹	発生頻度は2％程度[3] 肌に合わないときは医師に相談

内服薬の副作用
肝機能障害	発症頻度は稀 疾患がある方は事前に申告

ミノキシジルは、髪の毛の発毛と育毛を促す効果があり、薄毛の治療薬として使われています。

薄毛の原因はAGAの可能性が高く、進行度合いによって治療法は異なるため、自己判断で治療することで治療が遅れ、毛根の弱体化や脱毛が加速し、取り返しのつかない状況になる恐れがあります。

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本記事では、ミノキシジルの副作用や、ミノキシジルの効果について解説しますので、最後までぜひお読みください。

ミノキシジルの副作用

ミノキシジルの副作用は、外用薬と内服薬に共通するものと、それぞれに異なるものもあります。

共通の副作用
初期脱毛	治療開始後2〜8週間程度に見られる 薬が効いている証拠
体毛の増加	多毛の症状は薬が効いている証 あまり気になる場合は医師に相談
立ちくらみやめまい	降圧作用が強く出た場合に見られる 症状が出た場合医師に報告
動悸や息切れ	降圧作用によってもたらされる 症状が出た場合は医師に報告
手足顔のむくみ	末梢血管を拡張させるため起きる 一過性であることがほとんど

外用薬の副作用
湿疹	発生頻度は2％程度[3] 肌に合わないときは医師に相談

内服薬の副作用
肝機能障害	発症頻度は稀 疾患がある方は事前に申告

外用薬と内服薬に共通する副作用は、初期脱毛や立ちくらみ、動悸、手足のむくみ、体毛の増加などが挙げられます。

ミノキシジルの外用薬における副作用としては、かゆみとかぶれが主です。

さらに、内服薬の副作用は肝機能障害があり、外用薬とは異なる副作用であることが分かるでしょう。

下記では、ミノキシジルの副作用について詳しくご説明いたします。

自己判断で治療することは、重篤な副作用を見逃してしまい、場合によっては心疾患を引き起こす可能性もあるため、治療を行ったことのある医師に相談し、適した方法で治療することが重要になります。

外用薬（塗り薬）・内服薬に共通する副作用

降圧作用を有することから、主に循環器系への影響が考えられます。

副作用	説明
初期脱毛	治療開始後2〜8週間程度に見られる 毛髪が抜け落ちる現象 薬が効いている証拠
多毛症毛	多毛の症状は薬が効いている証 あまり気になる場合は医師に相談
立ちくらみやめまい	降圧作用が強く出た場合に見られる 症状が出た場合医師に報告
動悸や息切れ	降圧作用によってもたらされる 症状が出た場合は医師に報告 不整脈への進展する可能性もある
手足、顔のむくみ	末梢血管を拡張させるため起きる 一過性であることがほとんど 長引く場合は心疾患の可能性あり

初期脱毛は、治療開始から2〜8週間程度の間に見られる症状ですが、薬が効いている証拠なので問題ありません。

また、立ちくらみやめまいは、降圧作用が強く出た場合、このような症状が見られます。

さらに、動悸や息切れは、降圧作用によってもたらされ、心機能障害や不整脈へ進展する可能性もあります。

他にも、手足や顔のむくみは、一過性であることがほとんどですが、長引く場合は心疾患を引き起こしている可能性があるので、早急に医師に報告してください。

そして、体毛の増加は、多毛の症状は薬が効いていることの証でもあり、大きな害はありません。

薬が効いている証拠の初期脱毛

ミノキシジル使用初期に抜け毛が増える「初期脱毛」は、薬が毛髪サイクルにしっかり作用している証拠です。

項目	内容
発生時期	使用開始から約10日～2週間後
持続期間	1～2ヶ月程度が多い
原因	毛包の休止期を短縮し成長期へ移行させるため
意味	新しい健康な髪が生える準備段階
対応	初期脱毛が3ヶ月以上続く場合は医師に相談
注意点	治療を中断せず継続することが大切

なぜなら、ミノキシジルは毛包の休止期を短縮し、成長期へと移行させる働きがあるため、古い髪が一時的に抜け落ちる現象が起こるからです。

この初期脱毛は治療開始から約10日～2週間後に始まり、1～2ヶ月程度で落ち着くケースが多いですが、長い方では3ヶ月程度続くこともあります。

抜け毛が増えることで不安を感じる方もいますが、新しい健康な髪が生えてくる準備段階です。

もし3ヶ月以上抜け毛が続く場合や他の症状が現れた場合は、生活習慣や他の疾患が関与している可能性もあるため、医師に相談しましょう。

内服薬の血液循環による多毛症

ミノキシジル内服薬の使用によって体毛が濃くなる多毛症は、代表的な副作用のひとつです。

項目	内容
発生率	20％前後
発生部位	全身
原因	血液を介して全身に作用が及ぶため
外用薬との比較	外用薬は2～3％程度で顔回りのみ 内服薬は全身に多毛が現れやすい
対策	薬の中止や減薬で改善することが多い

内服薬が血液を介して全身に作用し、髪の毛だけでなく顔や手足、体全体の毛根にも発毛を促す影響を与えます。

実際、内服薬を服用した場合、20％から80％もの高い割合で多毛症が報告されており、外用薬に比べてリスクが高いことがわかっています。

たとえば、髭や眉毛、手足、胸毛など、普段は気にならなかった部分の体毛が濃くなるケースが多く見られます。

対策としては、ミノキシジルの服用を中止する、もしくは用量を調整する方法があり、気になる場合は必ず医師に相談することが大切です。

立ちくらみやめまい

ミノキシジルの使用で立ちくらみやめまいが起こるのは、血管拡張作用による血圧低下が主な原因です。

項目	内容
主な原因	血管拡張作用による血圧低下
発生しやすい場面	急に立ち上がったとき 姿勢変化時 入浴後
症状	立ちくらみ めまい ふらつき 疲労感
リスクが高い人	低血圧の人 高齢者 心血管疾患や腎機能障害のある人
対策	ゆっくり立ち上がる 水分補給 症状が続く場合は医師に相談
注意点	症状が頻繁 重度の場合は服用量調整や中止も検討 自己判断で放置しない

ミノキシジルがもともと高血圧治療薬として開発され、血管を広げて血圧を下げる働きがあります。

この作用により、急に立ち上がったときなどに脳への血流が一時的に不足し、立ちくらみやめまいが生じやすくなります。

例えば、普段から低血圧の方や高齢者は特にこの副作用を感じやすく、日常生活でふらつきや疲労感を覚えることがあります。

対策としては、急に立ち上がらずゆっくり動作することや、水分補給を心がけることが有効です。

動悸や息切れ

ミノキシジルの使用中に動悸や息切れを感じた場合は、決して軽視せず速やかに医師へ相談することが重要です。

項目	内容
主な原因	血管拡張作用による血圧低下 血圧低下を補うための心拍数増加
発生しやすい タイミング	服用開始初期 用量増加時 併用薬がある場合
典型的な症状	胸のドキドキ（動悸） 息切れ 不整脈 夜間の息苦しさ
リスクが高い人	心疾患 高血圧 低血圧の既往歴がある人 長期・過剰服用者
対策	服用中止 減量 安静 無理な運動やアルコールを控える 医師に相談
放置リスク	重大な心疾患につながる可能性

ミノキシジルは本来高血圧治療薬として開発されており、血管拡張作用によって血圧を下げる一方、心臓が全身に十分な血液を送ろうと心拍数を増やすため、動悸や息切れといった副作用が現れます。

たとえば、服用開始初期や用量を増やしたタイミングで、胸のドキドキや呼吸のしづらさを感じるケースが多く報告されています。

また、心疾患や高血圧、低血圧の既往がある方は特にリスクが高まります。

対策としては、まず服用を中止し、無理な運動やアルコール摂取を控えて安静にし、必ず医師に相談してください。

手足や顔のむくみ

ミノキシジルを使用すると手足や顔にむくみが現れることがありますが、血管拡張作用による体内の水分バランスの乱れが主な原因です。

項目	内容
主な原因	体内の水分バランスの乱れ
発生しやすい 部位	顔 まぶた 手足（皮膚が薄くデリケートな部位）
発生 タイミング	内服薬開始から数日～数週間で現れる
典型的な症状	朝の顔やまぶたの腫れ 靴や指輪がきつくなる 手足のむくみ
対策	塩分控えめ 水分補給 適度な運動 マッサージ 重度の場合は医師に相談
注意点	急激な体重増加や息切れを伴う場合は腎臓・心臓への負担の可能性があるため要注意

ミノキシジルが血管を広げて血流を促進する一方、静脈には同様の作用が及ばず、末端や皮膚の下に余分な水分が溜まりやすくなります。

特に顔やまぶた、手足は皮膚が薄くデリケートな部位で、むくみが顕著に現れやすい傾向があります。

例えば、朝起きたときに顔やまぶたが腫れぼったくなったり、靴や指輪がきつく感じる場合は、むくみのサインといえます。

対策としては、塩分を控えめにし、十分な水分補給や適度な運動、マッサージなどが有効です。

外用薬（塗り薬）特有の副作用は湿疹

直接肌に触れるので、皮膚への影響が考えられます。

副作用	説明
湿疹 （痒み、かぶれ）	発生頻度は2％程度[3] 肌に合わないときは医師に相談

ミノキシジル外用薬（塗り薬）の副作用は主に皮膚症状と全身症状に分けられます。

最も頻繁に報告されるのは頭皮のかゆみ・赤み・かぶれなどの皮膚トラブルです。

皮膚トラブルは、ミノキシジルの血管拡張作用や溶媒成分に対するアレルギー反応が原因で、過剰な塗布や肌質に合わない場合に症状が悪化しやすい傾向があるのです。

特にフケの増加や乾燥を伴う場合は、保湿ケアの追加が推奨されます。

内服薬特有の副作用は肝機能障害

特に内服薬は体内に取り込まれる量が多く、代謝を行う肝臓への影響が懸念されます。

副作用	説明
肝機能障害	内服薬は肝臓に負担がかかる 発症頻度は稀 肝疾患を患っている場合引き起こす 疾患がある方は事前に申告

主な症状としては、倦怠感・食欲不振・黄疸などが挙げられ、血液検査ではAST（GOT）やALT（GPT）の数値上昇が確認されるのです。

リスク要因として、アルコールの過剰摂取や他の肝代謝薬（フィナステリドなど）との併用が指摘されています。

特にAGA治療では複数の内服薬を併用するケースが多く、γ-GTPやALP値の定期的なモニタリングが推奨されます。

治療開始前には必ず肝機能検査を実施し、異常値が認められた場合には用量調整や治療法の変更が必要です。

ミノキシジルを使用する前に知っておくべき注意点

ミノキシジルを使用する前に知っておくべき注意点は、以下の4つ挙げられます。

まず、個人輸入したミノキシジルは、偽造品リスクと副作用管理の難しさがあります。

また、ミノキシジル自体を使用してはいけない人もいるため、注意が必要です。

他にも、使用タイミングや、外用薬の場合は正しい方法で患部に塗る必要があるのです。

下記では、ミノキシジルを使用する前に知っておくべき注意点について詳しくご説明いたします。

個人輸入で購入したミノキシジルは危険

個人輸入によるミノキシジル購入は、3つの危険を伴います。

海外製品は日本の品質基準を満たさない場合が多く、成分不足や有害物質混入の可能性があるのです。

内服薬の場合は、心臓への負担（動悸・不整脈）や肝機能障害を引き起こすリスクが高まります。

さらに、法的リスクも無視できなく、個人輸入は「自己使用1ヶ月分」に制限され、転売や他者への譲渡は禁止されています。

他にも、税関で没収される可能性に加え、健康被害発生時は医薬品副作用被害救済制度の対象外となり、補償を受けられません。

ミノキシジルを服用できない人もいる

ミノキシジルの服用ができない人は、以下のとおりです。

まず、心血管疾患（狭心症・心不全・不整脈等）や重度の高血圧/低血圧症の患者は、血管拡張作用による血圧変動が生命リスクを伴うため絶対禁忌です。

さらに、妊娠・授乳中の女性は胎児への影響懸念から使用禁止で、妊活中の場合も服用を控える必要があります。

他にも、肝臓/腎臓機能障害のある患者は代謝・排泄機能の低下により副作用リスクが増大し、臓器障害が重度の場合は禁忌とされているのです。

そして、未成年者と高齢者も、発達段階や臓器機能の脆弱性を考慮し慎重な対応が求められます。

正しい方法で使用する

ミノキシジルの内服薬と外用薬を効果的に使用するためには、それぞれの特性に応じた適切な方法を遵守する必要があります。

内服薬の使用法	外用薬の使用法
1日1回 血圧や心臓への影響を考慮	1日2回頭皮が 清潔で乾いた状態で使用する 塗布時は優しくマッサージする

内服薬は主に1日1回の経口摂取が基本で、血圧や心臓への影響を考慮し医師の指示に従うことが重要です。

一方外用薬は、頭皮が清潔で乾いた状態で1日2回（朝・夜）、1回1mlを目安に薄毛部位に塗布します。

塗布時は指の腹で優しくマッサージし、血行促進を図りながら頭皮への浸透を高めることが可能です。

内服薬と外用薬の併用を検討する場合、時間帯をずらして使用すると効果的であり、例えば内服薬を昼間に摂取し、外用薬を朝晩に塗布することで薬効を持続させられます。

ミノキシジルは、正しい方法で使用することで、副作用のリスクを軽減しながら、効果を実感することができるため、クリニックに通い医師のもとで治療を受けることがおすすめです。

副作用がひどい場合は医師に相談する

ミノキシジルの副作用が強く現れた場合は、必ず医師に相談することが最善の対応です。

なぜなら、自己判断で治療を続けると症状が悪化するリスクがあるからです。

例えば、頭皮の強いかゆみや発疹、動悸や息切れ、立ちくらみ、むくみなどの症状が現れた場合、直ちに使用を中止し、医師の診察を受ける必要があります。

医師は症状の程度や体質、既往歴を考慮し、使用量の調整や他の治療法への切り替えなど、適切な対策を提案してくれます。

また、重篤なアレルギー反応や胸の痛み、呼吸困難などが起きた場合は、緊急医療が必要となることがあるのです。

スマイルAGAクリニックでのミノキシジルを使用した治療

スマイルAGAクリニックでは、ミノキシジルを使用した治療が可能です。

スマイルAGAクリニックでは、医師による診断と指導のもと、効果的なAGA治療を提供しています。

また、オーダーメイド処方により、患者の症状や体質に合わせた治療薬を選び、副作用リスクを抑えながら治療を進められます。

さらに、クリニックでは今まで治療を行ってきた患者様の知識を活用し、患者のニーズに応じたカスタマイズされた治療プランを受けることが可能です。

これらにより、患者の満足度を高めつつ、より効果的な治療を実現しています。

薄毛は進行してから治療を始めると、費用と治療期間が増加する傾向にあるため、「最近抜け毛が気になる…」という方は、早めにクリニックに相談した方が良いでしょう。

まとめ

今回は、ミノキシジルの副作用を知りたい方に、「ミノキシジルの副作用」と「ミノキシジルの効果や注意点」について詳しくご紹介いたしました。

ミノキシジルの副作用を把握しておくことで、薄毛の改善に役立てることができるでしょう。

例えば、ミノキシジルの服用を始めた際に、初期脱毛が発生したとしても、慌てずに治療を続けることが可能になります。

また、医師に相談の上ミノキシジルでの治療を受けることで、薄毛の改善につながります。

しかし、自己判断で治療を進めることは難しいため、病院に相談しながら治療をしていきましょう。

コラムのポイント

• ミノキシジルの効果は血流改善、ヘアサイクル改善、成長因子の産生によってもたらされる
• ミノキシジルには外用薬と内服薬がありそれぞれ特徴が異なる
• ミノキシジルは本来降圧薬であり、循環器系の副作用への配慮も必要

引用文献

• [1] 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版｜日本皮膚科学会
• [2] 小友進 : 日薬理誌 119, 167-174, 2002
• [3] ミノキシジルのリスク区分について｜厚生労働省資料