「AGAの治療は何科を受診すればいい?」
「皮膚科とAGAクリニックはどちらがいいの?」
AGAが疑われる場合の受診先は、皮膚科またはAGAクリニックが一般的です。
ただし、薄毛の原因はAGAだけとは限らず、頭皮トラブルなら皮膚科、甲状腺や糖尿病が関係していれば内科、ストレスが原因なら心療内科など、症状によって適切な診療科は異なります。
さらに、同じAGA治療でも皮膚科とAGAクリニックでは処方できる治療薬の種類や費用、カウンセリング体制に違いがあるため、自分に合った医療機関を選ぶこと重要です。
今回は、薄毛の原因別に受診すべき診療科の選び方や、皮膚科とAGAクリニックの治療内容・費用の違いについて詳しく解説していきます。
「自分の薄毛はどこに相談すればいいんだろう」と迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
薄毛の原因しだいで受診する「医療機関」は異なる

薄毛だからといって、すべて同じ病院に行けばよいわけではありません。
薄毛や抜け毛の原因は、AGA(男性型脱毛症)のほかにも、頭皮トラブル、ホルモン異常、内臓の病気、ストレスなど多岐にわたるからです。
| 薄毛・抜け毛の原因 | 受診すべき診療科 | 保険適用の可否 |
|---|---|---|
| 頭皮の炎症・かゆみ・フケ | 皮膚科 | 保険適用あり |
| AGA(男性型脱毛症) | 皮膚科またはAGAクリニック | 保険適用なし |
| 女性の薄毛(FAGA・びまん性脱毛症) | 皮膚科・婦人科・女性薄毛クリニック | 保険適用なし |
| 甲状腺機能異常による薄毛 | 内科・内分泌科 | 保険適用あり |
| 糖尿病による薄毛 | 内科・糖尿病内科 | 保険適用あり |
| ストレスによる抜け毛 | 精神科・心療内科 | 保険適用あり |
頭皮に赤みやかゆみがある場合は皮膚科で炎症の治療を行うのが最優先です。
倦怠感やむくみ、体重の急な変化など全身の不調を伴う抜け毛であれば、甲状腺機能の異常を疑って内科や内分泌科を受診する必要があります。
AGAと診断された場合は、皮膚科でフィナステリドなどの内服薬による基本的な投薬治療を受けることも可能ですし、ミノキシジルの高濃度処方やメソセラピーなど幅広い選択肢を求めるならAGAクリニックが適しています。
頭皮の炎症・かゆみが気になるなら皮膚科へ
頭皮に赤み・かゆみ・フケ・湿疹などの症状がある場合は、まず皮膚科を受診しましょう。
上記の症状は、脂漏性皮膚炎やアレルギー性の接触皮膚炎など、皮膚トラブルが薄毛の原因になっている可能性があるからです。
皮膚科では、頭皮の状態を直接診察し、必要に応じて顕微鏡検査なども行ってくれます。
抗炎症薬や抗真菌薬などの保険適用の治療を受けられるため、費用の負担も抑えることができます。
頭皮の状態が整えば抜け毛が収まるケースも多いので、まずは皮膚科への相談がおすすめです。
AGA以外の代表的な脱毛トラブル
「男性の抜け毛=AGA(男性型脱毛症)」と自己判断して不安を抱え込んでしまう方は多いですが、実はAGA以外の疾患が薄毛の根本的な原因となっているケースも決して珍しくありません。
以下では、AGAと間違えられやすいものの、発生メカニズムも治療法も全く異なる「代表的な脱毛トラブル」を2つご紹介します。
突然髪が抜け落ちる円形脱毛症
円形脱毛症は、ある日突然、コインのように丸い形で髪が抜け落ちる脱毛症です。
原因は自己免疫の異常と考えられており、免疫細胞が誤って自分の毛根を攻撃してしまうことで発症するとされています。
1カ所だけの場合もあれば、複数カ所に広がるケースもあります。
円形脱毛症はAGAとは治療法が異なり、ステロイド外用薬や局所免疫療法などが用いられます。
参考:脱毛症 Q10 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
頭皮環境の悪化が原因の脂漏性脱毛症
脂漏性脱毛症は、皮脂の過剰な分泌によって頭皮が炎症を起こし、抜け毛につながる脱毛症です。
頭皮がベタつく、脂っぽいフケが大量に出る、かゆみを感じるといった症状が特徴です。
皮脂の異常分泌の背景には、ストレスや生活習慣の乱れ、不十分な洗髪などが関わっているとされています。
脂漏性脱毛症は、皮膚科で真菌薬や抗炎症薬を用いた保険適用の治療が受けられます。
放置すると症状が悪化してしまうため、気になる方は早めに皮膚科を受診してください。
AGAと診断された場合も皮膚科で治療は受けられる
AGAと診断されたら、AGAクリニックでなければ治療できないと思っている方も多いかもしれません。
しかし実際には、一般の皮膚科でもAGA治療を受けることが可能です。
- フィナステリド・デュタステリド
- ミノキシジル外用薬の処方
ただし、治療の選択肢を広げたい場合には、AGAクリニックも検討してみてください。
女性の薄毛(びまん性脱毛症・FAGA)は病院の何科を受診する?

女性に多い薄毛の種類としては、頭部全体の髪が薄くなるびまん性脱毛症や、女性ホルモンの減少と男性ホルモンの影響が絡み合うFAGA(女性男性型脱毛症)が代表的です。
受診先の選び方としては、頭皮のかゆみ・フケ・炎症など皮膚トラブルが目立つ場合は皮膚科、更年期や産後のホルモンの乱れが疑われる場合は婦人科での検査がおすすめです。
また、より幅広いFAGA治療を希望するなら、血液検査やホルモン検査、頭皮の詳細なチェックまで行ってくれる女性薄毛クリニックへの相談も検討してみてください。
頭皮トラブルなら皮膚科・ホルモンバランスの乱れなら婦人科へ
女性の薄毛で最初に受診する科は、症状のタイプによって変わります。
| 受診先 | 症状 |
|---|---|
| 皮膚科 | 頭皮にかゆみがある フケが多い 頭皮に炎症がある |
| 婦人科 | 更年期による体調・ホルモンの変化がある 産後に抜け毛が増えた |
原因が分からない場合は、まず皮膚科で頭皮の状態を診てもらい、適切な科を紹介してもらうのがスムーズです。
女性専用の薄毛治療クリニックへの相談もおすすめ
FAGA(女性男性型脱毛症)の場合は、女性の薄毛治療を専門とするクリニックへの相談もぜひ検討してみてください。
専門クリニックでは血液検査やホルモン検査、頭皮の詳細なチェックを行い、一人ひとりに合った治療プランを提案してくれます。
また、女性のプライバシーに配慮した院内環境が整っている点もメリットです。
一般の皮膚科では対応が難しい高濃度ミノキシジル外用薬やスピロノラクトンの処方、メソセラピーなど、より幅広い治療を受けられる可能性もあります。
内科疾患が引き金になる薄毛・抜け毛のケース
薄毛の原因はAGAやFAGAだけとは限りません。
内科的な病気が引き金となって抜け毛が増えるケースも実は少なくないのです。
「薄毛以外にも体調の変化がある」「疲れやすい」「体重が急に変わった」といった症状が併せて出ている場合は、内科的な疾患を疑ってみてください。
甲状腺の機能異常(バセドウ病・橋本病など)
甲状腺機能に異常がある場合、抜け毛や薄毛の症状が現れることがあります。
甲状腺ホルモンは髪の成長サイクルに深く関わっており、過剰・不足どちらの場合もヘアサイクルが乱れてしまうからです。
代表的な疾患としては、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドウ病と、ホルモンが不足する橋本病があります。
| 疾患名 | 甲状腺ホルモンの状態 | 主な症状 |
|---|---|---|
| バセドウ病 | 過剰分泌(亢進) | 動悸 体重減少 発汗 脱毛 手の震え |
| 橋本病 | 分泌低下(低下) | 倦怠感 むくみ 寒がり 便秘 脱毛 |
上記のような体調の変化を伴う場合は、内科や内分泌科を受診し、血液検査でホルモン値を確認してみてください。
ホルモンバランスが改善されれば、抜け毛が減ることが期待できます。
糖尿病による血行不良と毛髪サイクルの乱れ
糖尿病を患っている方は、薄毛や抜け毛のリスクが高まる可能性があります。
高血糖の状態が続くと頭皮の毛細血管に血行不良が起こり、毛根に必要な酸素や栄養が届かなくなるためです。
糖尿病が原因の薄毛には、まず血糖値のコントロールが最優先です。
以下のような症状を伴う場合は、早めに内科・糖尿病内科を受診しましょう。
- 喉の渇き
- 頻尿
- 体重の急な変化
ストレスが原因の抜け毛なら「精神科・心療内科」へ
強いストレスが続くと、自律神経のバランスが崩れて頭皮の血行が悪化し、抜け毛が増えることがあります。
日常的に強いストレスを感じており、抜け毛も増えている方は、精神科や心療内科の受診を検討してみてください。
- ストレスによる抜け毛が続いている
- 原因がストレスと思われる
後者の場合は、皮膚科での治療と併せて心療内科でストレスケアを行うとより効果的です。
参考:幹細胞の研究からストレスが発毛に影響を及ぼす仕組みが解明 | 国際幹細胞普及機構
本格的に治すならどっち?「AGAクリニック」と「皮膚科」の違い

AGAの治療は皮膚科でもAGAクリニックでも受けることが可能です。
しかし、「本格的に発毛させたい」「さまざまな治療法から選びたい」と考えるなら、両者の違いをしっかり理解しておく必要があります。
以下では、治療内容の具体的な違いを一つずつ解説していきます。
発毛効果が高い「ミノキシジル内服薬(飲み薬)」を処方できるか
ミノキシジル内服薬は、外用薬(塗り薬)よりも高い発毛効果が期待できるとされています。
しかし、ミノキシジル内服薬は日本国内では未承認の医薬品であり、保険診療を中心とする一般の皮膚科ではあまり処方されていません。
一方、AGAクリニックではミノキシジル内服薬を積極的に取り扱っているところが多くあります。
もちろん未承認薬であるため、医師の指導のもとで副作用の確認を適切に行いながら服用することが不可欠です。
「フィナステリドやデュタステリドだけでは物足りない」「より積極的な発毛を目指したい」という方にとっては、ミノキシジル内服薬を処方できるかどうかが、皮膚科とAGAクリニックの大きな違いになります。
クリニックは「ミノキシジル外用薬(塗り薬)」の高濃度処方が可能
ミノキシジル外用薬は、日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨度Aとされている代表的な発毛治療薬です。
市販の発毛剤に含まれるミノキシジルの濃度は5%が上限となっています。
一般の皮膚科でもおおむね5%のミノキシジル外用薬が処方されることが多いです。
一方、AGAクリニックでは医師の処方に基づいて5%を超える高濃度のミノキシジル外用薬を扱える場合があります。
より高い濃度のミノキシジルを使うことで発毛効果の向上が期待できますが、副作用のリスクも高まるため、必ず医師の管理下で使用する必要があります。
参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
頭皮注射(メソセラピー)やオリジナルサプリなど治療の選択肢が豊富
AGAクリニックの大きな強みは、治療の選択肢が豊富であることです。
皮膚科では基本的にフィナステリドやデュタステリドなどの内服薬とミノキシジル外用薬による投薬治療が中心になります。
一方、AGAクリニックではこれらの投薬治療に加えて、以下のような幅広い治療法を受けられます。
| 治療法 | 内容 |
|---|---|
| メソセラピー(頭皮注射) | 成長因子・発毛成分を頭皮へ直接注入 投薬治療との併用で効果が期待できる |
| HARG療法 | 幹細胞由来の成長因子を使用 毛髪再生を促す注入療法 |
| オリジナルサプリメント | 亜鉛・ビタミンB群・リジンなどを配合 髪の成長に必要な栄養素を補給 |
| LED照射療法 | 特定波長のLED光を頭皮に照射 血行促進・発毛効果が期待できる |
症状や予算に合わせたオーダーメイドの治療プランを組み立てられるのは、AGAクリニックならではのメリットといえます。
AGA治療に保険は適用される?自由診療と保険診療の違い
AGAの治療は保険適用外の「自由診療」となり、費用は全額自己負担です。
保険が適用されない理由は、AGAが生命に直接関わる病気とはみなされていないためです。
ただし、薄毛の原因がAGA以外の場合は、保険が適用されるケースもあります。
| 脱毛症の種類 | 保険適用 | 備考 |
|---|---|---|
| AGA(男性型脱毛症) | 適用なし | 自由診療・全額自己負担 |
| FAGA(女性男性型脱毛症) | 適用なし | 自由診療・全額自己負担 |
| 円形脱毛症 | 適用あり | 皮膚科での治療が一般的 |
| 脂漏性皮膚炎による脱毛 | 適用あり | 皮膚科での治療が一般的 |
| 甲状腺疾患による脱毛 | 適用あり | 内科での原疾患治療 |
なお、AGA治療費は医療費控除の対象にもなりません。 AGA治療が「容姿の美化」目的と判断されるためです。
費用面を考慮して、自分に合った治療法と医療機関を選ぶことが重要です。
皮膚科とAGAクリニックの費用相場はどれくらい違う?
AGA治療は自由診療のため、クリニックによって費用が大きく異なります。
| 費用項目 | 皮膚科(目安) | AGAクリニック(目安) |
|---|---|---|
| 初診料 | 1,000〜3,000円 | 無料〜5,000円 |
| 再診料 | 1,000〜3,000円 | 無料〜3,000円 |
| フィナステリド(月額) | 5,000〜8,000円 | 3,000〜8,000円 |
| ミノキシジル外用薬(月額) | 5,000〜10,000円 | 5,000〜20,000円 |
| ミノキシジル内服薬(月額) | 処方なしが多い | 5,000〜10,000円 |
| メソセラピー(1回) | 取扱なしが多い | 20,000〜80,000円 |
皮膚科は投薬治療がメインとなるためシンプルな料金体系で、月額5,000〜10,000円程度に収まるケースが多くなっています。
AGAクリニックは治療の選択肢が豊富な分、組み合わせ次第で月額10,000〜30,000円以上になることもあります。
ただし、AGAクリニックではジェネリック医薬品を積極的に取り入れていたり、初診料・再診料を無料にしていたりするところも多くあります。
AGAクリニックのメリットは無料で薄毛の「相談」ができる
AGAクリニックの多くは、初回カウンセリングを無料で提供しています。
「自分の薄毛がAGAかどうか分からない」「治療を始めるか迷っている」という段階でも、費用を気にせず気軽に相談できるのは大きなメリットです。
- 薄毛の進行度合いを確認する
- 頭皮・毛髪の状態を把握する
- 自分に合った治療法を提案してもらう
- 費用の目安を確認する
- 説明が丁寧でわかりやすいか確認する
- クリニックの通いやすさを確認する
複数のクリニックで無料カウンセリングを受けて比較検討するのもよい方法です。
AGAクリニックの選び方
クリニック選びで失敗しないために、以下のポイントをチェックしてみてください。
| 選び方のポイント | 内容 |
|---|---|
| 通いやすさ | 自宅・職場から近いクリニックを選ぶ オンライン診療対応なら場所を選ばない |
| 料金の透明性 | Webサイトに明確な料金が掲載されているか確認 カウンセリング後の高額提示には注意 |
| 治療の選択肢の豊富さ | 内服薬・外用薬の取り扱いを確認 注入治療など複数の選択肢があると安心 |
| 無料カウンセリングの有無 | 費用を気にせず相談できる 医師・スタッフとの相性も確認できる |
| オンライン診療への対応 | 忙しい方・プライバシー重視の方におすすめ 診察から薬の受け取りまで自宅で完結 |
| 実績と専門性 | AGA専門医が在籍しているか確認 治療実績が公開されているかもチェック |
最終的には「この先生になら任せられる」と思えるクリニックを選ぶことが、治療を長く続けるモチベーションにもつながります。
焦って決める必要はないので、複数のクリニックで無料カウンセリングを受けてから判断しましょう。
まとめ
薄毛や抜け毛の治療で大切なのは、自分の症状の原因を正しく見極めたうえで、適切な診療科を受診することです。
頭皮トラブルなら皮膚科、ホルモン異常や糖尿病なら内科、ストレスが原因なら心療内科、そしてAGAを本格的に治療したいならAGAクリニックと、原因ごとに受診先は異なります。
まずはAGAクリニックの無料カウンセリングや、かかりつけの皮膚科を活用して、ご自身の薄毛の原因を専門家に診てもらうことから始めてみましょう。













